キャリア・サポートニュース
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キャリア教育のヒント第4回――根本 英明 有益な「キャリア・サポーター養成講座」 専門学校でのキャリア支援は、①授業、②教職員による個別支援、③インターンシップ、④キャリア関連科目などが挙げられる。 専門学校の授業は、職業に直結する教育を行うという意味で職業教育である。 講師の多くは、その分野で活躍された、もしくは現在活躍中のプロの方々であろう。この方々が自身の生き様や壮絶な仕事体験を折に触れ学生に語って聞かせることは、学生にとってキャリア意識が醸成されるよい機会といえるのではないだろうか。 次に教職員による個別支援について述べたい。教職員から見て、学生がいかに未熟に見えようとも、キャリアを選択し決定していくのはあくまで学生自身だ。彼らを教職員の意向に従わせるのではなく、学生たち自身が自らのキャリアを主体的に選択・決定していくことを支援していく姿勢が教職員には求められる。 一般財団法人職業教育・キャリア教育財団(TCE財団)では、学生の職業人生の考え方を側面支援し、学生自身が自立的に取り組み、決定していくために、教職員に必要とされるマインド(態度や姿勢・考え方)や能力を養成することを目的とした「キャリア・サポーター養成講座」を開講している。 3日間フルタイムで、様々な学校の教職員の方とともに、座学と少人数のグループワークを通じて、学生に対する心構えやコミュニケーションの仕方を体験的に学ぶことができる。これまで約400校、1200名が受講し、各学校でキャリア・サポーターとして活躍しているという。 とても有益な講座なので、未受講の方は、ぜひ受講をお勧めしたい。ただ惜しむらくは、講座開催が毎年8月に都内と主要都市で各一回のみで定員24名と、日程と参加人数が限られていることである。 私は以前、キャリアコンサルタントの国家資格を取得したが、その際、キャリア・プランニング・プロセスという考え方を学んだ。これはクライアント(相談者)がキャリアに関する意思決定をする際に経ると考えられるプロセスを指し、「自己理解(Self)」「選択肢に関する情報収集(Option)」「統合・意思決定(Match)」「目標設定・行動(Action)」という4つのステップからなる。 「キャリア・サポーター養成講座」の内容もこの考え方と共通する部分が多い。次回はこの4つのステップについて説明したい。
日本能率協会で月刊誌「人材教育」編集長等を経て独立。大学・専門学校でのキャリア教育の推進に携わっている。自在(株)代表取締役、TCE財団キャリア・サポート事業運営委員会委員、キャリアコンサルタント。
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